
そばのミニ知識 【紅五郎の独り言】
紅五郎がそば屋を営業しながら学んできたことを、
紅五郎の独断と偏見で綴っていきます。
間違っていたらごめんなさい。
お問合せ等で、ご指摘ください。
手打ちについて
一般的に、そば粉のタンパク質の割合が多いほど、繋がりにくくなります。全粒粉、手打ち、細麺の商業化は、困難かと思います。
タンパク質の少ない更科粉や石臼挽き粉(ふるい落としたもの)は繋がりやすいので細麺に、
全粒粉に近い田舎系そばは繋がりにくいので太くて短めになります。
また、一般的に、そば粉の粒子が細かいほど、手打ちしやすくなります。
ただし、粒子が細かくなるとその表面積は無限大に大きくなるため、
酸化や香とびなど、劣化が進みやすくなります。
所謂名人が粗挽き粉などと謳っているのはこのためと思われます。


石臼挽き粉について
実際に石臼でそばの実を挽いて、ふるいをかけると、白い粉が落ちて、緑や茶色の粒が残ります。
白い粉は、ほぼデンプン。
ふるいに残った大きい粒は、甘皮と呼ばれるそばの実の表面の硬い部分です。
タンパク質や食物繊維、香り成分などは、この甘皮に含まれています。
どのくらいのメッシュのふるいで、何パーセントを取り除くかで、繋がりやすさが変わります。
ふるいで多くを取り除けば、更科粉に近い、打ちやすさ重視の粉、
取り除かなければ、そばの栄養・風味そのままの全粒粉、
同じ石臼挽き粉でも、全く違う粉と言えるでしょう。
そば湯について
タンパク質は溶けやすく、デンプンは溶けにくいと言われています。
なので、そばを茹でたそば湯を出すお店では、そば湯をたくさん飲んだ方がお得ですし、バランスの良い栄養摂取となります。
十割のそばを茹でると、お湯の黄土色がだんだん濃くなってきます。
たくさんのそばを茹でても、割と透明感があります。
紅五郎の場合、そば湯の粘りはそれほどではありません。
デンプンはあまり溶けないんだということが、実感として分かります。
そばを茹でれば茹でるほど、そば湯も香りが強く、甘くなります。
お客さんが少なかったり多かったりすると、そば湯の濃さが安定しないので、結構苦労します。正直、紅五郎でも当たりはずれは、生じているのが現状です。
そば粉で作ったそば湯は、白く濁っていて、粘りがあります。
そば粉の成分割合がそのまま、そば湯の成分になるので、
デンプンの割合が多いためと考えられます。
実際にそばを茹でたそば湯と少し異なるので、理解して飲みましょう。


随時、拡充していきます
